ポッドキャスト『SHE/HER/THEY with KITTENS』に出演したカナダ出身の大人気 DJ / Producer REZZ(レズ)が、自身のメンタルヘルス、不眠症等の非常にプライベートな内容のインタビューを公開した。
REZZ がインタビューに受け答えするのは非常に稀で、2015年に音楽業界に登場して以来、 REZZ の私生活についてはあまりメディアに明かされてこなかった。

▼ REZZ ON INSOMNIA, SEXUALITY, TOURING, & DEALING WITH ANXIETY | SHE/HER/THEY with KITTENS​
約1時間20分に及ぶこの動画インタビューでは、REZZ 自身のメンタルヘルス、不安症や不眠症との戦い、ツアーを行うことによる不眠症への影響、健全な恋愛、セクシャリティー、アイデンティティー、プロデューサーを目指す人々へのアドバイス等が語られている。

イラン人とウクライナ人の両親の間に産まれた REZZ は「LGBTQ+」の当事者でもある。REZZ はインタビューにて自身の性について名前は付けたくないと答えているが、今まで付き合ってきた相手は女性であるとも答えている。また家族も REZZ の性について理解を示しているそうで家族もサポートしてくれているそうだ。

また REZZ は2022年は自身のメンタルヘルスについて語っている。
REZZ の場合、それまでももちろんプレッシャー等とは常に戦っていたものの、2021年までは順調に進んでいたという。
2019年以前の5〜6年は、ほとんど休みもなく、常にツアーやフェスティバル、イベントに出演してきていたため、2019年はかなり疲労していたとのことだが、そのタイミングで新型コロナウィルスのパンデミックがはじまった。

パンデミックの最中は、ツアー等がなくなったため、自宅ので時間を楽しみ、音楽制作にも力を注いでいたという。そして2021年になり、イベントやフェスティバルが再開されはじめても、あまり多く出演していなかったそうだ。

REZZ は自身のアルバム『Spiral』のツアーを2021年に組んでいたが、新型コロナの影響で2022年に延期になり、2022年2月にツアーが始まった。
しかし、ツアーでプレイする『Spiral』の楽曲は2年前に作ったものであるため、自分自身で少し古さを感じていたという。更に、プロダクションや制作にかなりの資金がかかっており、赤字になるのではないかという不安や、これまでヘッドライナー公演を行った中でも最も多くの会場でツアー公演をすることも相俟って、全てにおいて多大なるストレスを感じていたそうだ。
 
また2019年に過酷なツアーを行っていた際には睡眠時間が全く取れず、やっと時間が取れても寝ようと考えると寝れなくなってしまっていたそうだ。
REZZ は体内時計を調整するホルモン剤を飲んでいたそうだが、時差や疲れなどで幻覚を見るようになってしまったも語っている。非常に危険な状態となり、この出来事は REZZ にとってトラウマとなってしまっていた。
しかしパンデミックが始まったことにより、そういった出来事を忘れてきちんと睡眠が取れるようになったという。

2022年、REZZ は大きな問題もなく、彼女との関係もうまくいっており、ハッピーな状況だった。しかし『Spiral』ツアーが始まる少し前に、突然不眠症の症状が出始め、「これからツアーが始まるのに」とパニックになってしまったと語っている。

REZZ は元々「不安症」を患っており、病院で精神安定剤、睡眠導入剤等を処方してもらっていたが、それらの薬を服用することを最初は躊躇っていたという。しかし不眠症が酷くなってしまい、ツアーをキャンセルするか否かまでの状況に陥ってしまったため、最終的に薬を飲み始めたそうだ。
ただ、REZZ はこの薬の副作用をあまり医者から聞かされておらず、「ツアーを成功させないといけない」「キャンセルは絶対にできない」といったストレスから、薬に頼り、飲み続けたそうだ。

ツアーとツアーの間に1ヶ月程度の休みがあったが、そこで睡眠を改善するために薬を飲むの止めたり飲んだりしているうちに、薬が全く効かなくなってしまった。医者からは量を増やすように提案されたが、REZZ はそれを拒んだ。その時期には薬の副作用でもある「うつ病」まで発症してしまったという。

REZZ は「人々がメンタルヘルスで苦しみ、そこから抜け出すのは、音楽で成功するよりも3倍難しいと感じた」と語っている。

そのような苦しさもあり薬を飲むのを止めたところ、6日間もの間眠れなくなり、更に、不安症や鬱も酷くなって病院に入院することになってしまった。

そこからは薬に頼るのではなく、セラピー通いや散歩、サイクリング、少量のサプリ等を利用するようになり、徐々に不眠症も改善してきたという。

REZZ は「居心地が悪い気分を受け入れること。例え少ししか睡眠が取れなくてもパニックにならず自分を受け入れることだ。治療はすぐ結果が出るものではなく、少しづつ改善していくものだと理解すること」と語っている。
 

REZZ は今回のインタビューについて以下のようにコメントしている。

公の場で、このような事を話すことは滅多にないけど、Kittens(インタビュアー/プロデューサー/DJ)のことは、もう7年近く知っているし、安心して話せると思ったからインタビューを受けた。
2022年の初頭に経験した、私が終わりの始まりだと思っている個人的な葛藤を話している。
そして、今はそれをすこしずつ克服している最中なんだ。 - REZZ


英語のみではあるが、今まで明かされていない REZZ のプライベートが語られているので、気になる方は要チェックだ。

REZZ

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